粉飾決算のパターン
簿記を勉強していて経済記事に出る「粉飾」のパターンが分かってきました。
期末の決算整理こそ利益調整を行える格好の場なんですね。
- 期末たな卸しを増やせば利益水増し
- 経過勘定をいじれば収入・費用の期間帰属を操作
- 減価償却をしなければ利益水増し
- 諸引当金を積まなければ利益水増し
- 有価証券など時価評価項目の時価の細工
- 繰延費用(税金資産)増やせば利益水増し
- 繰延利益減らせば利益水増し
正規の簿記の原則さえ無視すれば更になんでもありです。
- 簿外債務がある
- 資本取引⇔損益取引の混同(増資資金を売上計上とか)
そして最近では「連結」も格好の材料でしょう
- 不採算子会社の連結外し
- 本来控除される(連結外し)子会社との取引利益・株式含み益を計上
- 「のれん」の償却期間操作
しかし粉飾の誘惑を助長するのは①銀行や経審の形式的審査と②会計・税務の乖離にあると思います。
- 融資審査や建設業の経営審査が決算書の数値を形式的に利用するとなれば、誰だって見栄えのいい決算書を作りたいと思うはず。
- 会計は保守主義だが、税務は極力資産を大きく計算したい。
たとえば減価償却は経済的投資回期間よりはるかに長い償却期間でしか認めない。
割引発行された満期保有目的社債は当初資産計上額の小さな利息法より大きな定額法で。交際費や貸倒引当金等も容易に計上できない。
要するに別表4の「損金不算入」項目が極めて沢山あり、保守的な(会計的に良い)決算書を作ろうとすると、 却って税金がかかってしまうのだ。誰が金払ってまで「すばらしい決算書」を作るものか。税効果会計がその問題を解消しようとしたけれど、 結局支払う税額が変わるわけではないし、「将来の節税分」繰延税金資産なる計量不能のゾンビ資産を生み出しただけだった。
こうしてみると「正しい決算」なんてない気がします。真実性の原則では「相対的真実」だと謳っているしね。 決算を作る側はまだいいですが、監査する会計士の先生はこれから大変な時代を迎えることでしょうね。
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